そう遠くない介護 ~現役ケアマネの自分の介護にのぞむあれこれ~

高齢化する両親、そう遠くない介護の予感。現役ケアマネとして、今まで担当していてしておけばよかった、と思うこと、今からできること、実践の様子、介護について。

老健入所の時の入所判定

申し込んだだけでは利用できない老健

 

特別養護老人ホームの短期入所は、

申し込んでケアマネがその方の情報を送って、

だいたい1泊2日からなどですが、

利用ができます。

 

ただ、老人保健施設では、申し込みをしてから

施設内で「入所判定会議」なるものが行われ、

そこで入所してもよいかただ

となると、初めて契約する、というところがあります。

 

ほかの利用されている方の介護度、医療処置など

勘案して利用のOKがもらえます。

 

また、申し込みなども家族が行う必要があるので、

短期入所みたいにケアマネが探してきてくれて

契約するだけ、というのとは違ってきます。

 

ほかのこともそうなんですが

老健入所に関しては、ケアマネまかせにせずに

申し込みやその後のあれこれ、

行っていく必要があります。

暑い!それしかない今日

梅雨明けでいきなりの暑さ ばてないように

 

いきなり、30度、35度超えの気温となりました。

暑い、暑すぎる・・・(-_-;)

 

急に暑くなると、また担当している方のことも心配です。

 

エアコンつけられているか、水分はとっておられるか、

また暑いさなか外に出たりされていないか。

 

ちょっとのことで体調が急に悪くなったりされるので、

今まで声はかけていたとしても果たして?

 

いまも、自宅にエアコンがないおうちもあり。

エアコンの風が苦手!と。

冷風機ではそこまで冷えないのでは、と思うけれども、昨年も

それでひと夏過ごされた方も。

 

冬よりも、今は夏の方が危険。

本当に、命を奪われる暑さです。

 

夏の間だけ施設入所、を繰り返される方もおられます。

 

いつの間にか暑くなっているので、早めの水分摂取、

エアコン冷房、決して無理をされないように。

 

今年の夏も、無事にやり過ごすことができますように。

 

一期一会 次会えるとは限らないことをなぜ覚えていられないのか

こんなに別れが日常的な仕事

 

ケアマネジャーが出会うのは、何か疾患があったり

障がいがあったりする方、当然です。

 

毎月、毎月、お話ししているうちに、

それが当たり前になって。

「また来月に」なんて会話を終わらせてしまう。

 

ただ、これだけケアマネの仕事をしていると、

その「また来月に」が、当然ではないことも、

よくよくわかってくる。

 

一抹の、

「来月変わりなく会えるのか」

という思いが混じりながら、毎月あいさつを。

 

死と出会う回数は、それは医師や看護師の方とは比べ物にならないですが、

毎月会って、話をして、ということを長年していくと、

なかなかその別れが来たとしても、

それはなれることができません。

 

予防しても、致死率は確かにみんな100%なので、

いつまでも永らえることはできないのだけど、

それでも、その時、何かやり残した、

自分ではなしえなかった、という思いはずっと残ります。

 

今日も、またそんなことがあり。

あの時、次の訪問のために全部の話が聞けなかったな、

とかもっと聞いておかなければいけないことがあったのでは、

と、どんな時も思います。

 

後悔しないこと、は、なかなかできません。

 

これが続くと、メンタルが弱くなったりして、またそれはいけないのですが、

全く動揺しないようになるということも、なんだか違う気がして。

 

これからも訪れるであろうときにも、やはり

一期一会、の気持ちは、より強く思っていかなければと感じる

今日でした。

歌 それを聞いた時の空間に戻れるもの

歌は自然と口から出てくる不思議

 

コロナ禍、デイサービスでは今までしていた

歌を歌うことや、カラオケなども、自粛されるようになっています。

 

今までは、大きな歌詞カードを掲げて歌ったり、

歌詞集を皆さんに配って歌っていただいたり、は

自然なレクリエーション、また発声練習となっていました。

 

年代によってその歌はもちろん変わってくるのですが、

認知症が進んでも、歌は、自然と口から出てくる、

ということがありました。

 

以前は、本当に聞いたこともないような軍歌も

歌われるときもあって、その時代の思い出話に話が発展

することもよくありました。

 

だんだん世代が変わり、戦争に行った、

戦時中を子育てで過ごした、という方もおられなくなってきて。

 

歌を歌う、歌を聴くときは、何かその歌うということだけでなく、

その歌を聞いてきた空間に、自身が戻られているような、

独特の表情があるように思います。

 

だからこそ、歌いながらなぜか涙が出たり、微笑んだり

されることがある。

 

きっと今では想像もつかないような、

つらいことや、傷ついたこと、

うれしかったこと、どうしようもなかったことが

思い出されるのかもしれません。

 

自分の、どの時代の空間に戻れる歌は、どれだけあるだろう?

 

今は、音楽の好みも細分化されているといわれていて、

将来、数十年後にまだデイサービスなるものがあるとするならば、

その選曲は、とても大変になりそうですね。

 

(100歳の方が「うっせえわ!」とうたっている図は、

なかなか爽快かもしれません)

 

最近、歌も子供から教えてもらうことがほとんどとなり、

「最近はやっている歌はわからないわ」状態ですが、

どんな世代の時も、歌はそばにあってほしいもの。

 

その時の自分の心持ちを、付随したまま記憶に

残せる唯一のもので、自分だけのものですから。

 

今は幸い、検索すればどんな時代の歌も出てくるので、

自分だけの思い出の歌を、思い出してみよう。

 

歌詞の一部分だけでも、音声検索で出てくるかもしれません。

すごい!今の検索技術。

 

余談:最近私がはまっているのは道に咲く花の写真で花を検索すること。

   以外にも、すぐそこでいつも咲いている花の本当の名前を

   私は知らない、というか知ろうともしていなかったことに気づきました。

 

私も、歌を聞いて、少し、若返ろっかな。

在宅から施設入所 ケアマネのなんとなくやり残した感

 

なんとなくある在宅で過ごし続ける支援が良い、ような雰囲気

 

在宅のケアマネで、経験が長くなればなるほど、

 

「在宅では過ごすことが難しくなってきた方をいかに支援して

在宅で継続して過ごせるように支援していくか」

 

に力を注ぐというか、

ケアマネを評価する基準にもなっているところがあるように思います。

 

居宅内の申し送りでも、

「自宅で過ごすのにほかの支援は必要ないのか?」

という視点での検討が繰り広げられる時があります。

 

施設入所させてしまったら、技術不足。支援不足。

そんな、根拠のない、でもケアマネジャーという資格が

設立されたときに、なんとなく介護保険の底流に流れるその規範。

 

最近、なんとなくそのことに考えをはせることがありました。

 

自分たちが支援して、在宅での暮らしを継続することが、

果たして本当にその方の幸せにつながっているのか。

慣れた自宅で、慣れたものに囲まれて過ごすこと、は、そんなに重要なことなのか?

 

高齢で、一人で、疾患を抱えながら夜を過ごしている方の気持ちに、

本当に寄り添っているのか。

 

弱音を吐いていただけるように、話を聞けているのか?

 

また、認知症で訴えられない方の気持ちを、限りなく想像できているのか?

 

施設入所された後は、なかなか話を聞くことができないけれど、

自宅で過ごしてきた方々は、施設に入って、どのように思われているのだろう?

 

自分の担当ではないけれど、ある家族さんから知人の方が

 

「施設に入ってほっとした」

 

と言われていたことなど聞き、

高齢で、一人で過ごすこと、また、何かしら家族とうまくいかないまま

自宅で過ごし続けること、などなど、

いろんな場合に思いを馳せます。

 

在宅でいかに長く、できれば最後まですごす

それだけが、目標にならないように。

 

 

 

介護される方だけでなく介護する人のことも

本人だけでなく介護者のこともとても大事

 

介護者されている方、もちろんいろんな方がおられます。

 

ご夫婦、親子、姉妹、兄弟、甥、姪・・・

 

3世代などは少なくなってきているかもしれませんが、

とても丁寧に介護される方もおられます。

 

デイサービスで入浴していても帰ってからもお風呂に、という方もおられましたし

毎日の日課を決めて、されている方もおられました。

その方との関係性が色濃く出るときでもあります。

 

毎月訪問していて、もちろん要介護の方本人のケアマネですが、

その介護されている方のほうにもとても力を入れます。

 

介護されている方は夢中でされていて、自分の体調二の次、の方が多いのです。

 

介護されている方のほうがへとへとになっていたりすることもよくあります。

 

よくしてあげたい、という思いにこたえて、

自宅で過ごしていくためには、介護している方の健康が一番大事、

と常にお話しし続けています。

 

それでも、なかなかその視点に行かないことも多い。

 

夏もやってきて、疲れが出やすい時です。

どうか皆様、自分の体調、眠れているか、食欲はあるか、

振り返ってみてくださいませ。

 

 

 

住宅改修続きます 事前申請が鉄則注意

毎日毎日住宅改修申請してます

 

ここのところ、なぜか毎日のように

介護保険の住宅改修の申請種類作っています。

 

20万円まで、手すりの取り付けや、段差の解消など

介護保険で賄われる制度です。

 

対象となる工事はかなり限られるのですが

 

自宅で転倒が多い、

ふらつきが強くて転倒しそう、

車いすで動きたいけれど段差が多い

 

などなど、自宅で過ごしていくために必要な工事が

1割から3割の負担で行うことができます。

 

これは注意点があって、必ず事前申請をすること。

よく、工事の方が「工事しちゃってもいいですよね?」

と聞かれるのですが、保険者の方がチエックされたりしますので、

その時は保険対象でなくなりますし、

気を付けないといけません。

 

介護度が3段階替わればリセットされるのですが、

やはり歩かれるときの手すりなどが多いです。

 

入院中などは帰られる前に工事をするのですが、

最近それも多くて、みなさんなかなか気づかれないですが、

退院前はどんなに調整して、書類を作っても

ケアマネジャーにはマネジメント料は入ってきません。

 

まあそれを気にするケアマネはほとんどいませんし、

帰られてから安心して過ごしていただくために

ちゃんと環境整えたいと思って申請しています。

 

ただ、前は退院前訪問などで自宅に帰ってみることが

出来たのですが、今はそれができないので、なかなか帰られてからの

調整が難しくなってもいます。

 

自治体で他の制度があることも。

工事をする前に、一度調べていただけたらと思います。