そう遠くない介護 ~現役ケアマネの自分の介護にのぞむあれこれ~

高齢化する両親、そう遠くない介護の予感。現役ケアマネとして、今まで担当していてしておけばよかった、と思うこと、今からできること、実践の様子、介護について。

在宅から施設入所 ケアマネのなんとなくやり残した感

 

なんとなくある在宅で過ごし続ける支援が良い、ような雰囲気

 

在宅のケアマネで、経験が長くなればなるほど、

 

「在宅では過ごすことが難しくなってきた方をいかに支援して

在宅で継続して過ごせるように支援していくか」

 

に力を注ぐというか、

ケアマネを評価する基準にもなっているところがあるように思います。

 

居宅内の申し送りでも、

「自宅で過ごすのにほかの支援は必要ないのか?」

という視点での検討が繰り広げられる時があります。

 

施設入所させてしまったら、技術不足。支援不足。

そんな、根拠のない、でもケアマネジャーという資格が

設立されたときに、なんとなく介護保険の底流に流れるその規範。

 

最近、なんとなくそのことに考えをはせることがありました。

 

自分たちが支援して、在宅での暮らしを継続することが、

果たして本当にその方の幸せにつながっているのか。

慣れた自宅で、慣れたものに囲まれて過ごすこと、は、そんなに重要なことなのか?

 

高齢で、一人で、疾患を抱えながら夜を過ごしている方の気持ちに、

本当に寄り添っているのか。

 

弱音を吐いていただけるように、話を聞けているのか?

 

また、認知症で訴えられない方の気持ちを、限りなく想像できているのか?

 

施設入所された後は、なかなか話を聞くことができないけれど、

自宅で過ごしてきた方々は、施設に入って、どのように思われているのだろう?

 

自分の担当ではないけれど、ある家族さんから知人の方が

 

「施設に入ってほっとした」

 

と言われていたことなど聞き、

高齢で、一人で過ごすこと、また、何かしら家族とうまくいかないまま

自宅で過ごし続けること、などなど、

いろんな場合に思いを馳せます。

 

在宅でいかに長く、できれば最後まですごす

それだけが、目標にならないように。