そう遠くない介護 ~現役ケアマネの自分の介護にのぞむあれこれ~

高齢化する両親、そう遠くない介護の予感。現役ケアマネとして、今まで担当していてしておけばよかった、と思うこと、今からできること、実践の様子、介護について。

なぜティッシュペーパーやトイレットペーパーを集められるのか?

認知症の方で割と多くあること 収集されること

 

今まで関わらせていただいた認知症の方で、

家族様が

「こんなことするの、うちだけでしょう?」

と言われる行動の一つに、

 

紙類の収集

 

があります。

皆さんが集められるわけではなく、

また紙なので、施設やデイでもそんなに問題視されることもなく、

(やたらトイレットペーパーや机の上のボックスティッシュが減りが早いことはある)

あまり見かけないからだと思うのですが、

なぜだか割といらっしゃるのがこの収集です。

 

ポケットの中に詰め込まれる方や、

ご自分の部屋の引き出しの中いっぱいに入れられる方など、

様々な形でありますが、

ほかのものはそんなに貯められることはないのに、

紙はよくありました。

 

それがなぜかはわからないし、

家族様がたくさんそれでは、と

荷物にたくさん持たせても、

なぜか止まらないことがあります。

 

なんとなく思うのですが、

昔の方にとっては、紙は貴重品。

なくては困るけれど、持っているかどうかはとても不安。

その時に、目の前にドーンと紙がおいてあったら。

少しだけ、手持ちで中に入れておかないと、あとで困るから。

…と思われるのかな、と。

 

そして、そうした記憶はすぐにとどめることができないので、

その行動が続いてしまう。

 

施設でも、ボックスティッシュでも新しいものを置かないようにしたり

工夫はされるのですが、

もし危機感とともに起こされる行動であれば、

それはなかなか止められないもので。

 

大きく問題になることはないのですが、

もしおうちで、衣類を洗濯しようとしたときに

ポケットの中にたくさん紙類が入っていたり、

カバンに詰め込まれていることがあっても、

割と特にアルツハイマー認知症の方ではよくされることなのです。

 

周りにあまり置かないようにするとかで対応できれば良いですが、

ほかの行動につながることもあるかもしれず、

専門職の方に相談してみてください。

 

我が家のトイレットペーパーの在庫が切れ、

明日まで持つか、という状況の中、

ふと思い立った次第です。