そう遠くない介護 ~現役ケアマネの自分の介護にのぞむあれこれ~

高齢化する両親、そう遠くない介護の予感。現役ケアマネとして、今まで担当していてしておけばよかった、と思うこと、今からできること、実践の様子、介護について。

認知症での困った行動 家族の気持ちは

皆さんがされるわけではない、けれど認知症で起こる困った行動

 

月曜の朝は、いつもにもまして

突然の報告が舞い込んでくるときです。

 

土日に起こった出来事の報告や、相談が

寄せられてきます。

 

認知症でご家族にとって困った行動は、

以前は問題行動、と呼ばれていましたが、

今は、周辺症状 と呼ばれています。

 

認知症のために、周りの環境もあいまって作り出された、

周囲から見て困った行動、という風に意味合いがあります。

 

でも、ご家族にとってそれはやっぱり、困ったこと。

 

「こんなことされた!つい怒ってしまった!」

 

と言われると、その時どちらもつらかっただろうな、と。

 

状況を聞くと、やはり、本人様ができないことがあって、

困った上の行動ではあるのですが、

その場面では 家族はなにしてるの! となってしまうのも仕方がないこと。

 

「それは怒ってしまいますよね!」

 

と、それはまず否定しない。

 

「怒ってはいけない、認知症がさせているのだから」

 

と言われても、次の時に言いにくくなるだけで、

ご家族様も怒りたくて怒っているわけでない、

却って怒ってしまって後でものすごく後悔されている。

 

それもつらいこと。

 

でもやっぱり、

 

「病気がさせているのです

  決して家族を困らせようとわざとしているのではないのです

  だいたいはずっと何年も続くものではないのです

  今は歩けるから、動けるからされているのです」

 

ということを、気持ちを推し量りながら常に伝えています。

 

また、

「うちだけがこんなひどいことをしているのではないか」

と言われることも多々あります。

 

が、その怒っている事柄は、

日常生活から見たら特殊なことでも、

認知症のあるかたはやはり同じようなことを

されていることがほとんどです。

 

そのような事実を、やはり常に伝えていく。

 

それで、すぐに楽になったり、

安心したりする簡単なものでないことは

重々経験していることですが。

 

しんどい時は、とりあえず吐き出せること、

吐き出していただける存在ではありたいとは思っていますが。

 

なかなかですね~