そう遠くない介護 ~現役ケアマネの自分の介護にのぞむあれこれ~

高齢化する両親、そう遠くない介護の予感。現役ケアマネとして、今まで担当していてしておけばよかった、と思うこと、今からできること、実践の様子、介護について。

一日中、徘徊に付き添っていたころ 本人の意思だけれど。

毎日毎日徘徊するかたについて歩いていたころ

 1.ある日突然始まった徘徊

 施設の職員だった時のこと。

ある方が、

ある日突然、外出されるようになりました。

 

毎日毎日、その方の外出に気づき、

ついていくということになりました。

 

それは、日に日に強まっていき、

朝から夕方まで、

帰ってきても何回も出られる、

出られたらだんだん施設から遠ざかっていき

帰れなくなる

 

というものでした。

 

2.信号も無視、止めたら怒られる

 

その方の歩き方は、だいたいコースが決まっていて、

道が分からなくなって歩くというより、

あえて遠く、遠くへ行かれる

また、信号が赤でも行こうとされ、制止すると

怒られ拒否される、というものでした。

 

なので、はた目から見ると

のんびり散歩しているように見えたでしょうが、

かなり気も使い、体力も消耗するものでした。

 

交代で歩く職員でさえそうなのですから、

その方はさぞ大変だったと思います。

 

夕方になってようやく迎えの車に乗ることができる、

(昼には乗られない)そんな状態でした。

 

3.その時はまだ無名だった周回、という徘徊

ここまで読まれて、気づく方もおられるでしょうが、

これはおそらく周回、という、前頭葉認知症

と言われる方におこる、徘徊に似て

またちょっと違う外出だったかもしれません。

 

本来なら道もわかって、自分で帰れることもあるのです。

 

4.きっかけはスタッフの入れかえ?

 

その方は、入居されてずっと、外出されることなく、

ゆっくり過ごされている方でした。

 

それが、ある日突然外出されるようになった。

 

それは、原因は確定はできませんが、

その方が前に入所されていた施設のスタッフが、

ここに配属されてきたころとほぼ同時でした。

 

その方は、そのスタッフに対して拒否をするわけでも

不穏になられるわけでもないのに、

そこから突然、

外出されるようになったのでした。

 

5.判断できない方への支援とはどのようにするのか

 

あの頃の対応がどうだったのか。

その方のやりたいことを尊重すること、は大事だけれど、

判断できない方への支援は、どこまで介入していくことが必要なのか。

 

今も、迷いながら、です。